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イーソル株式会社CEOがSDVビジョンをテーマに講演 VTIが触発を受け、日本自動車業界での協力を推進

9月 25, 2025

2025年9月10日、日本の自動車分野における先進的なテクノロジー企業であるイーソル株式会社の代表取締役社長CEO兼CTOの権藤正樹氏が、VTIビルディング(ハノイ)で開催されたセミナー「Driving the Future: From Cross-Industry Experience to SDV」にて、示唆に富む基調講演を行いました。

本講演には約50名が参加し、SDVがどのようにモビリティの未来を形成するかに強い関心を示し、ソフトウェア定義車両(SDV)の業界リーダーとして広く知られる権藤氏と積極的に交流しました。

VTI eSOL SDV automotive seminar

SDV:自動車業界の次世代フロンティア

ソフトウェア定義車両(SDV)とは、ソフトウェアが車両の機能と革新を主導し、ハードウェアがそれを支えるプラットフォームとなる車両のことです。SDVは従来のハードウェアに制約された車両とは異なり、スマートフォンのように継続的なアップデート、機能拡張、新しいサービスとの連携をソフトウェアを通じて実現することができます。

このパラダイムシフトは、自動車業界をハードウェア主導から柔軟なソフトウェア中心のエコシステムに変革し、テクノロジー企業に大きなビジネスチャンスを提供しています。

重要ポイント

本講演を通じて、参加者はSDVの基本概念から最新の技術トレンド、自動車業界での導入事例まで、幅広い知識を習得しました。そのうえ、権藤氏は今後5~10年の間に業界がどのように進化し続けるかについて先見的なビジョンを共有し、深い洞察を提供しました。

弊社にとって、これは最新技術や業界動向を理解するだけではなく、日本のSDV分野の第一人者である権藤氏から直接知見を得て、意見交換できる貴重な機会でした。オープンで知見に富んだ活発な雰囲気は、参加者全員を鼓舞する有益な体験となりました。

Q&Aセッションでは、「車両寿命を大幅に延ばすSDVの普及により、OEMの収益モデルが破綻するのではないか」という洞察深い質問に対し、権藤氏は「何が起こるか正しく予測するのは難しい」と前置きしながら、スマートフォン業界の例を挙げました。「AppleはiPhone 17を発売しても、iPhone 11などの旧機種をサポートしつづけている」と指摘し、自動車業界も同様に既存製品と新製品が共存する道を辿る可能性を示唆しました。

さらに将来を見据えて、権藤氏は日本で普及している自動運転やカーシェアリングのトレンドが、車の所有の在り方を根本から変える可能性を強調しました。「必要なときに車が利用できるサービスがあれば、車を購入する必要がないのではないでしょうか?」との観点から、こうした変化により個人車両の所有者が減少し、内燃機関車両の生産も縮小する一方で、Uberのようなシェアリングサービスが拡大していくと指摘しました。

自動車分野での能力強化と協業推進

今回の講演は、イーソル社によるベトナム視察の一環として実施されました。VTI本社では、CTO・Pham Thanh Ha(ファン タン ハー)氏と自動車事業部長・Nguyen Minh Thao(グエン ミン タオ)氏が権藤氏を迎え入れ、同社が日本の自動車業界との関係を強化し、さらなる事業展開を進める上で重要な節目となりました。

本協業は、両社がこれまで製造・小売・BFSI・ヘルスケアなど幅広い分野で蓄積してきたデジタルトランスフォーメーション(DX)支援の実績を基盤としています。VTIのドメイン・コンサルティング・ソリューション(DCS)戦略とも整合し、自動車業界での事業展開を加速する重要な取り組みとなります。この分野は、高価値の技術プロジェクト、国際的なパートナーシップ、次世代モビリティソリューションの共創といった大きな機会が見込まれています。

VTI本社では、権藤氏は講演とともに社内のオフィスツアーに参加しました。大規模でありながら活気に満ちた職場の雰囲気に深く感銘を受け、「どうやって社員のやる気を保っているのですか?」と質問しました。

VTIはワークライフバランスを重視しており、国内外の拠点にわたってチームビルディング活動を定期的に開催し、AI HackathonやVTI Champion Leagueなどの社内イベントを実施しています。こうした取り組みにより、チームワークの強化やイノベーション推進を実現し、社員が常に活力と意欲を持って働ける環境が作られています。

今後に向けて

「Driving the Future: From Cross-Industry Experience to SDV」をテーマとした今回の講演は、SDVに関する知見を深める機会とともに、VTIが自動車分野へ参入する強い決意を表明する場となりました。VTIの多分野にわたる専門知識とイーソル社の先進的なSDV技術を組み合わせることで、イノベーションを推進し、ソフトウェア定義モビリティの未来創造において重要な役割を果たすことができます。

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