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クラウドコンピューティングの未来を形成する マルチクラウドとハイブリッドクラウド

11月 18, 2024
Multi-Cloud and Hybrid Cloud Strategies

各企業がセキュリティ、レジリエンス及び柔軟性をますます重視する中、 マルチクラウドとハイブリッドクラウド は不可欠な戦略となっています。これらのアプローチは2025年において、単なるトレンドにとどまらず、データやIT資源を管理し、イノベーションを促進する方針での転換を示すと見込まれています。Flexeraの「クラウド現状報告書(2024年)」によると、目立ったことに回答者の89%がマルチクラウドを採用していることが分かりました。また、Statistaのレポートでは、73%の企業がハイブリッドクラウドを導入していることが明かになっています。数値的に見ると、各企業が独自の運営上のニーズに応じて多様なクラウド構成を活用しています。

マルチクラウド・ハイブリッドクラウドとは

マルチクラウドとは、複数のプロバイダーからのクラウドサービスを併用することを指します。この構成では、ワークロードをAWS、Microsoft AzureやGoogle Cloudといった多くのプラットフォームに分散することで、ベンダーロックインを回避する上に、様々な機能にアクセスし、コストを最適化することができます。例えば、企業は強力な分析機能を持っているGoogle Cloudでデータ集約型アプリケーションを実行しつつ、AWSのスケーラブルなストレージを利用することができます。

ハイブリッドクラウドとは、1つのプライベートクラウド(オンプレミス/ホスティング)と1つ以上のパブリッククラウドサービスを組み合わせた構成です。この構成では、企業は機密性が高いデータやアプリケーションを安全なプライベート環境内に保持しつつ、パブリッククラウドの拡張性と柔軟性を機密性がそれほど高くないワークロードに活用することができます。例えば、プライベートクラウドを機密情報の保持に、パブリッククラウドを顧客向けのアプリケーションに利用することができます。

主な類似点・相違点

類似点:

  • 柔軟性:サービスプロバイダーと展開モデルについて企業によって様々の選択肢を提供します。
  • カスタマイズ性:ワークロードの要件、データの機密性および規制ニーズに基づき適した環境を作成することができます。
  • コスト最適化:様々なプラットフォームや環境を活用することで、各プロバイダー独自の強みと価格体系をもとにコストを管理し、リソースを効率的に配分することができます。

相違点:

  • 構造:マルチクラウドは複数のパブリッククラウドで構成される一方、ハイブリッドクラウドはプライベートクラウドとパブリッククラウドを組み合わせて構成されます。
  • コントロールとセキュリティ:ハイブリッドクラウドの構成では、機密性の高いデータをプライベートクラウド内に保持することが多く、セキュリティ管理を強化することができます。一方、マルチクラウドは複数のパブリッククラウドでリソースを分散することもあり、柔軟性を実現する反面、データ管理やコンプライアンスに課題を招く可能性があります。
  • 管理の難易度:マルチクラウド環境では複数のクラウドベンダーの関係、契約やツールを管理する一方、ハイブリッドクラウドではプライベートリソースとパブリックリソースの統合を中心に管理します。

マルチクラウドおよびハイブリッドクラウドの利点と流行っている理由

各企業がクラウドを採用する動きが加速しているのは、以下の理由があります。

  • ベンダーロックインの回避:単一のプロバイダーに頼ると、柔軟性の抑制やイノベーションの停滞が生じる可能性があります。マルチクラウドを利用することで、その課題を回避することができます。プロバイダーの多様化により、パフォーマンス、コストや新規技術機能に基づきプロバイダー間で簡単に切り替えられます。
  • セキュリティ・コンプライアンス強化:ハイブリッドクラウドを活用することで、企業が重要で機密性の高いデータをプライベートクラウドで保護しつつ、より機密性の低い業務をパブリックで行うことができます。これは金融、ヘルスケアなどのコンプライアンス要件が厳しい業界にとって特に有利です。
  • コスト最適化:クラウドプロバイダーの能力に基づきワークロードを分散することで、企業がコストを削減することができます。マルチクラウドでは、各作業に応じてコスト効率が最も高いソリューションを活用する一方、ハイブリッドクラウドでは、安定して予測可能なワークロードのためにプライベートのインフラを活用し、需要がピークに達した場合にパブリッククラウドに切り替えることができます。
  • レジリエンスの向上:どちらもレジリエンスを強化します。マルチクラウド構成では、1つのプロバイダーにダウンタイムが発生した際に、ワークロードを他のプラットフォームに切り替えることができます。ハイブリッド構成も同様に、パブリッククラウドが利用できない場合、バックアップとしてプライベートクラウドが重要な機能をサポートし、継続性を提供します。
  • 高度な機能へのアクセス:マルチクラウドにより、各企業は様々なプロバイダーの独自機能を活用することができます。例えば、AWSのグローバルなリーチとスケーラビリティをGoogle CloudのAIデータ分析と併用することで、堅牢で機能豊富な環境を構成することができます。

詳しくはこちら 2025年のクラウドコンピューティングの主要トレンド:効率性、柔軟性、持続可能性の強化 

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