【無料電子書籍】日本ITオフショア開発の 俯瞰・動向「2024年版」
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スマートリテールアプリケーション:スーパーマーケットでの長い行列からシームレスなショッピングへ、小売りのデジタル化革命

3月 10, 2025
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お客様は、東京を拠点に4つの有名スーパーマーケットブランドを運営し、日本全国に650以上の店舗を持つ大手小売企業です。デジタル化を通じた事業成長を推進しており、最先端技術をビジネス戦略に活用し、継続的な革新を実施することで業務効率化と顧客体験の向上を目指していました。

お客様の要件に対応するため、VTIはDXパートナーとして、顧客体験と業務効率を向上させる小売向けモバイルアプリというパッケージ化されたデジタルソリューションを開発しました。

お客様の要件

顧客需要とスマートフォン普及の増加に伴い、お客様は以下の理由からショッピングとレジ精算の近代化の必要性を認識しました。

  • レジに長蛇の列ができることが頻繁に発生し、それが顧客満足度の低下や販売機会の損失につながっていました。 
  • 最適化されていないプロモーションプログラム(紙のクーポン、分散したポイント制度)は、最大数の顧客を引き付けることができていませんでした。デジタル化を活用して、ロイヤルティプログラムとデジタルプロモーションを通じて顧客エンゲージメントを高めながら、運用コストを削減することを目指していました。

同社は以下の主要目標を達成するソリューションを必要としていました。

  • コスト最適化と業務効率化:レジ係の人件費を削減し、店舗管理の効率を向上させる。 
  • 顧客体験の向上:シームレスでスマートなショッピング体験を通じて、顧客エンゲージメントとロイヤルティを強化する。
  • 店舗来客数と売上の増加:再来店を促進し、待ち時間を最小限に抑え、売上を増加させる。

DXパートナーとして選ばれたVTIは、これらの要件を満たすために小売向けモバイルアプリというパッケージ化されたデジタルソリューションを提供しました。バックエンド開発、モバイル開発、小売業界の専門知識を活かし、アイデアをスケーラブルなアプリへと変換し、Web・モバイル全体で継続的なイノベーションを実現しました。

ご提案のソリューション

VTIは上流工程から下流工程までワンストップ開発ソリューションを提供しました。  

  • 要件定義:要求を徹底的に評価し、機能の詳細設計を作成する。
  • UI/UX設計:高性能かつ視覚的に魅力的で直感的なユーザーインターフェースを設計し、シームレスなショッピング体験を提供しながら、使いやすさと顧客満足度を確保する。
  • アプリ開発(コーディング):堅牢でスケーラブル、クロスプラットフォーム対応のレスポンシブなモバイルアプリを開発する。
  • テスト(単体テスト、統合テスト):デプロイ前に安定したバグのないアプリケーションを確保するためのテストを実施する。
  • メンテナンス:ユーザーのフィードバックやビジネス要件に基づいて、機能強化とパフォーマンス改善のための継続的なサポートとアップデートを実施する。 

「スーパーアプリ」は3つの主要なアプリケーションで構成されていました。

The “Supper App” comprised three main applications:

1. Scan&Go

最寄りの店舗でチェックインし、レジを通らずに買い物ができます。ユーザーはスマートフォンで商品をスキャンし、アプリ内で直接支払い処理を行うことで、レジの列に並ぶ必要がなくなります。

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その他の注目機能

  • ゲートアプリ:顧客は退店時に専用端末へスキャンすることによりチェックアウトを完了する。店舗側は、商品購入内容やセキュリティチェック(年齢制限商品の購入時など)対応が可能である。
  • 栄養価の可視化:アプリで購入情報を確認・追跡し、選択した商品の栄養バランスを可視化できる。さらに、栄養価の高い食材や料理をユーザーに提案する機能も備えている。
  • ポップアップアンケート機能:購入後にNPS調査(ネットプロモータースコア)を表示する。各店舗・商品・レジに応じてカスタマイズ可能で、店舗がその結果をもとに評価を行い、より多くのインサイトを得ることができる。
  • クーポン・プロモーション施策:顧客属性に応じて電子クーポンを発行し、店舗のバナーと相乗効果を発揮するプロモーションバナーを表示することで、一貫性を高めつつ売上向上を促進する。

2. Online Delivery(オンラインデリバリー)

Webサイト又はアプリで、自宅から食料品、生活雑貨、日用品などを購入することができます。

ユーザーは、事前に商品を選んでから決済し、店舗受け取り又は宅配を選択するだけで、重い荷物を持ち運ぶ必要がなく、長時間待つ手間も省けるため、買い物の負担が軽減されます。

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3. Order & Eat(オーダーイート)

顧客が飲食店の料理を事前に注文したり、席を予約したりすることができます。この機能は、店舗の販売フローを効率化し、売上を向上させるだけではなく、顧客にとってもレジでの待ち時間を大幅に削減できるメリットがあります。事前決済を行うことで、店頭で出来立ての料理を受け取るか、宅配サービスを利用することができます。 

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成果

  • 高い利用率:このアプリは日本国内で500以上のスーパーマーケットで利用され、2024年末までにダウンロード数が90万を突破しました。
  • 高い定着率:頻繁なアップデートやロイヤルティ機能により、高い継続率を維持できています。また、コンセプトやUX/UIの優れたデザインが高く評価されています。
  • パフォーマンスが71%向上:弊社の「改善」というコアバリューを活かし、パフォーマンス課題に対して迅速に調査・問題特定を行い、改善策を実施しました。その結果、パフォーマンスが71%向上しました。
  • 顧客エンゲージメントの向上:毎月の電子クーポン発行、誕生日特典、特別プロモーションなど、充実したロイヤルティプログラムが組み込まれ、顧客の定着率向上とリピート購入の促進を実現しました。

プロジェクト規模

  • チームサイズ:30名以下
  • 開発期間:フェーズ1のリーリスまで12ヶ月(現在はメンテナンスフェーズ)
  • 開発形態:ハイブリッド(オンサイトとオフショア)

使用技術

  • クロスプラットフォーム開発:React Nativeを活用して、モバイルアプリでシームレスなユーザー体験を提供
  • バックエンドアーキテクチャ:C#を活用したマイクロサービス構成により、拡張性と柔軟性を確保
  • UI/UXデザイン:高パフォーマンスで使いやすいユーザーインターフェースにより、直感的な操作性とスムーズなショッピング体験を実現

小売業の未来:デジタルファーストおよび顧客中心主義

小売業界は急速に進化しており、その中でデジタル・トランスフォーメーション(DX)が顧客体験の向上と業務効率化において重要な役割を果たしています。VTIは包括的な最先端技術とモバイルアプリ開発サービスを提供することで、ショッピング体験の効率化、エンゲージメントの向上や店舗運営の最適化を支援します。 

弊社のソリューションは、スムーズなセルフレジやパーソナライズされたロイヤルティプログラムなどの機能を統合し、デジタル化が進む小売業界においてイノベーションとビジネス成長を促進しています。

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