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【2025年版】 9種類のPOSシステム 徹底比較ガイド

5月 30, 2025

「POSにはこんなに多くの種類があるなんて思わなかった。正直、どれも同じだと思っていた。でも、競合店が同じ時間で倍の顧客をさばいているのを見て、さすがに危機感を覚える。」と難波の中心街に店を構える小売店のオーナーは語ります。「自分の店に最適なPOSを選ばないと、お金を窓から捨てているのと同じだと気づく。」

このようなケースは決して珍しいことではありません。

新たに店舗をオープンする中小企業の経営者であれ、古くなったシステムをアップグレードしようとしている小売店のオーナーであれ、ビジネス拡大を目指すレストラン経営者であれ、多くの企業がPOS(販売時点情報管理)システムの選び方一つで、業務効率が大きく変わることに気づく企業が増えています。

しかし、ご安心ください!

このガイドを読み終えるころには、さまざまなタイプのPOSシステムの特徴を理解し、主な機能を比較するポイントを押さえ、自分のビジネスにぴったりのソリューションを見極められるようになります。さらに、ビジネスの成長に合わせて進化できるシステムを選ぶ自信もきっと持てるでしょう。

なぜ適切なPOSシステムのタイプを選ぶことが重要なのか?

POSシステムはビジネスの司令塔として機能し、単なる取引以上のものを管理します。最新のデジタルPOSシステムは、支払い処理、在庫管理、顧客情報管理、レポート作成などの機能を備えています。POSシステムは、これらすべてを一元管理できるため、オーナーはビジネス運営に集中することができます。

ディナーラッシュで忙しいレストランを経営しているとしよう。突然、システムがクラッシュしました。お客様をお待たせすることになり、刻々と赤字が膨らんでいきます。あるいは、オンラインストアと実倉庫が同期できず、在庫数が正しくないことに気づいたとします。

適切なPOSシステムを導入することで、営業方法を変革し、あらゆる問題を解決し、さらなるメリットを得ることができます。

  • より迅速で効率的な接客
  • リアルなデータをもとに、よりスマートなビジネス上の意思決定ができる
  • 運用上の苦労を避けてビジネスを成長させる
  • 類似テクノロジーを活用する大手企業とも競争できる

従来のPOSシステムと最近のPOSシステム

従来のPOSシステム

会計カウンターの半分を占めていた、あの巨大なレジを覚えていますか?

それこそが、従来のPOSシステムを思い浮かべたときに出てくる典型的なイメージです。

大きなハードウェアに加え、すべてのデータがローカルに保存されていました。売上データ、在庫情報、顧客情報——すべてがその場所に閉じ込められていたのです。

「古いシステムは、まるで要塞のようでした。安全で信頼性は高いけれど、柔軟性がなく、何か問題が起きるとその場にいなければならなかったんです」と、15年以上小売店を経営してきた佐藤さんは語ります。

それでは、以下に従来のPOSシステムの主なポイントを挙げます。

  • 一箇所に固定されている(オンプレミス)。
  • データは事業者のサーバーにローカルに保存される。
  • インターネットがなくても問題なく動作する。
  • 初期費用が高い。
  • 更新やメンテナンスには専門知識が必要。

近代の革命 クラウドベースとその先へ

2000年代には、技術の進歩によってビジネスの変化が急増しました。

企業は、コスト効率をより重視し、支出を可能な限り削減するよう努めました。

クラウドシステムの登場により、大規模なシステムを入れ替えることなく、新しい機能や新しい拠点を追加できる柔軟性の新時代が到来しました。

そして、データパワーの時代です。企業は、顧客の行動、人気商品、販売傾向について、実用的なインサイトを得ようとしています。

POSシステムも例外ではなく、大きな変革を遂げています。

世界中の企業の52%が、すでにクラウドベースのPOSシステムに全面的に切り替えています。2025年には、これらのシステムが市場を席巻することは間違いなく、ビジネスオーナーにかつてないスケーラビリティと柔軟性を提供するでしょう。

ビジネスオーナーは、どこからでも販売データにアクセスでき、システムを自動的に更新でき、莫大な初期費用の代わりに月額料金を支払えるようになりました。

従来のPOSシステムと比べると、デスクホンからスマートフォンへ移行したかのようなものです。

最新POSのメリット

  • インターネットがあれば、どこからでもデータにアクセスできます。
  • 自動アップデートで新機能が追加されます。
  • サブスクリプション型の価格設定で初期費用を削減できます。
  • 他のビジネスツールとの統合が容易
  • リアルタイムで分析やレポートができます。

これからも、どんどん変化していきます!

POSシステムの種類についてさらに詳しく

POSシステムの種類の違いを理解することは、ナイフ、フォーク、箸、スプーンの違いを理解するのと同じようなものです。それぞれが異なるニーズや状況に対応しています。

ここでは、POSの全体像を把握するために、主に2つの切り口からご紹介します。

それは「導入方法(どのようにセットアップするか)」と「機能性(どのような特別な機能を提供するか)」です。

導入方法

POSデータの保存場所とアクセス方法は、導入方法によって異なります。

オンプレミスPOS:信頼性の高い主力製品

最適な活用場面:大規模小売店、インターネット接続が不安定な地域の企業、最大限のセキュリティ管理が必要な業務

ブラックフライデーの大型デパートを思い浮かべてみてください。何百人もの顧客、何十ものレジレーン、そして何百万ドルもの取引が行われています。こうした状況で活躍するのが、固定式POSシステムです。インターネット接続に依存せず、大量の取引を処理できるように設計されています。

「つまり、これは従来のレジのアップデート版なんだ。」もしそう思うなら、そのとおりです。

とはいえ、「古いけど、価値がある」。どんなものにもメリットとデメリットがあります。

メリット

  • インターネット接続が切断されても問題なく動作
  • データの安全性の完全管理
  • スローダウンなしの大量トランザクション処理
  • 初回購入後の月額利用料不要

チャレンジ

  • 高いメンテナンスコスト
  • 手動更新やメンテナンス
  • データへのリモート アクセスの制限
  • 複数拠点への拡張が困難

クラウドベースPOS:スマート・コネクター

最適な活用場面:多拠点で事業を展開する企業、オンラインストアを運営している小売業者、高度な分析が必要な企業

クラウドベースのシステムは、年中無休の個人秘書のようなものです。在庫の更新、オンライン注文の処理、レポートの作成など、常に稼働しています。

すべてのデバイスとロケーションで同期されます。

メリット

  • どこからでも、いつでもデータにアクセス
  • 新機能を含む自動アップデート
  • 他のビジネスツールとの簡単な統合
  • 成長に合わせてスムーズにスケール
  • 初期投資が低い

チャレンジ

  • 安定したインターネット接続が必要
  • 月額料金が時間とともに積み重ね
  • データのセキュリティはプロバイダーに依存
  • 停電やシステム障害時の機能制限

実例「本社にいる間でも、すべての店舗の売上を携帯電話で確認できます」と、大手ドラッグストアチェーンのオペレーションマネージャーが語ります。「リアルタイムの在庫通知、価格更新、パフォーマンスの比較など、すべての店舗の状況を瞬時に把握できるんです。」

スマートコネクタモバイルPOS(mPOS):小さくても強力

最適な活用場面:フードトラック、ポップアップストア、サービス業、テーブルサイドでのレストランサービス、屋外イベントなど

もし、もっと柔軟で持ち運びが簡単なPOSを探しているなら、これが解決策となるでしょう。

どんなタブレットやスマートフォンでも、POSアプリを使うだけで、完全な決済処理システムに早変わり。まるでポケットの中にPOS miniがあるような感覚です。

そして、ご存知でしたか? こうしたシステムの利便性と柔軟性が評価され、今後数年間でmPOSユーザーは1億100万人を超えると予想されています。

メリット

  • 最大限の可搬性と柔軟性
  • 低コストでのスタートが可能
  • 動き回るビジネスに最適
  • テーブルサイドサービスで待ち時間を短縮
  • 簡単なセットアップと運用

チャレンジ

  • フルシステムに比べて機能が限定
  • バッテリーの残量と携帯電波に依存
  • 大量の取引に対応できない可能性
  • 画面サイズによる複雑な操作の制限

比較表

種別最適な活用場面初期費用月額料金特徴拡張性インターネットの必要性メンテナンスの必要性
オンプレミスPOS大規模小売店、低品質なインターネット、高セキュリティ環境信頼性の高いオフライン稼働低(手動スケーリング)無(完全にオフライン)手動(ITスタッフが必要)
クラウドベースPOS多店舗展開、eコマースの統合リアルタイムのアクセスと同期無(安定した接続)クラウド自動更新
モバイルPOS(mPOS)ポップアップストア、フードトラック、モバイルサービスプロバイダー低~中携帯性に優れ、使いやすい中(機能に制限がある)有(モバイル信号が必要)アプリベース (ほぼ自動)

機能性――特別な機能特別なニーズに対応

POSシステムは、基本的な導入方法だけでなく、それぞれの独自の機能や性能によっても分類することができます。

ターミナルPOS: 従来の強力なシステム

最適な活用場面:高取引量の小売業者、専用のレジスタンドが必要な事業者

ターミナルPOSシステムは、レジスタッフごとの専用ワークステーションです。

大きなモニター、キャッシュドロワー、バーコードスキャナー、レシートプリンターなど、専用のハードウェアが設置されます。

すべてを接続することで、完全なレジステーションになります。

メリット

  • ハードウェアの耐久性が高く、頻繁な使用にも耐える設計
  • 多くの従業員にとって使い慣れたセットアップ
  • 大量のトランザクションに最適
  • 専用のコンポーネントにより遅延が減少

チャレンジ

  • 場所が固定されているため、柔軟性が制限される
  • ハードウェアコストが高い
  • カウンタースペースを大きく取る
  • 再配置や再構成が難しい

セルフサービスキオスクPOS:顧客エンパワーメントの実現

最適な活用場面:ファストフード店(QSR)、映画館、簡単な取引を行う小売店、空港、ホテル

店頭では、キオスク端末を目にしたことはありませんか?

・ダイソーなどの百円均一ショップの自動精算機

・McDonald’s、KFCなどのファストフード店のセルフオーダーキオスク

・映画館の事前予約チケットを受け取る自動発券機

キオスクPOSを導入することで、お客様はセルフレジを利用できます。これらの端末は、まるで休憩も病欠もなく、オーダーミスもしないスタッフのような存在です。

メリット

  • 人件費を大幅に削減
  • 作業量が多い業務の加速
  • オーダーミスが減少
  • 注文額が増加する傾向
  • 多言語対応

チャレンジ

  • 初期費用が高い
  • 複雑な質問に対応不可
  • 有人対応を好むお客様もいる
  • 定期的な保守・清掃が必要

実例:某人気サンドイッチチェーンのマネージャーは、「セルフオーダーキオスクを導入した後、お客様が気軽にトッピングを追加したり、商品をカスタマイズしたりできるようになり、平均注文額が23%増加しました」と述べていました。

マルチチャネルPOS

最適な活用場面:オンラインと実店舗の両方で販売を行いますが、それぞれを別々に管理している事業者

マルチチャネルPOSの特長は、データを複数の販売チャネルから収集し、一つのレポートにまとめる点です。

これはまるで、何人ものレジスタッフがそれぞれの売上情報を一人のマネージャーに報告するようなイメージです。

メリット

  • すべての販売チャネルからデータを統合してレポートを作成
  • 経営者が全体のビジネスパフォーマンスを把握できるように支援
  • 会計や税務処理を簡素化
  • 最も収益性の高いチャネルを特定可能

チャレンジ

  • 各販売チャネルが依然として個別に運営される
  • 在庫情報がリアルタイムで同期する可能性あり
  • 購入者データがチャネルごとに分断される可能性あり
  • クロスチャネルの販促キャンペーンの実施に制限あり

実例:某インテリア企業では、「マルチチャネルPOSシステムはオンラインストアと実店舗の販売データの違いを可視化してくれるので、各販売チャネルに最適な在庫配分を実現できます。」と、事業主が述べていました。

オムニチャネルPOS――最強の統合システム

最適な活用場面:顧客接点を問わず、シームレスな顧客体験を実現したい事業者

マルチチャネルとオムニチャネルは、一見似ているように見えますが、後者の方がより統一感のある顧客体験を提供できます。マルチチャネルは基幹システムに情報を送信するだけなのに対し、オムニチャネルは各販売チャネル間で情報を共有することも可能です。

購入者は、スマホアプリで商品をカートに入れた後、ネットショップでさらに商品を追加して、店頭でお会計を済ませることができます。

その際、購入情報やカート、自分好みなどの情報がすべての販売チャネル間で完全に同期されます。

メリット

  • 各チャネル間で顧客情報を統一
  • クロスチャネルで在庫情報をリアルタイムで更新
  • 自分の好みに合わせたショッピング体験を楽しめる
  • 顧客ロイヤルティと満足度が向上
  • 平均注文額が増加

チャレンジ

  • 設定・連携時の条件が複雑
  • 高度な機能でコスト増加
  • 全チャネル対応のスタッフ研修を実施
  • 安定したインタネット接続が必要

オープンソースPOS――圧倒的なカスタマイズ性

最適な活用場面:ユニークな要件やタイトな予算などの問題を抱えた、技術が得意な事業者

オープンソースPOSソフトウェアを導入することで、企業が特定のニーズに応じてシステムをカスタマイズできます。

これは家の設計図を手に入れるかのようなもので、不要な部分にお金をかけずに済むだけでなく、思い通りに設計し直すことも可能です。

ただし、オープンソースPOSを効果的に活用するには、その企業に高度な技術的知識が求められます。

メリット

  • 自由にカスタマイズ可能
  • ソフトウェアのライセンス料が不要
  • ソフトウェア開発・拡張における活発なコミュニティサポート
  • 他のシステムが提供しない機能を追加可能
  • データと機能に対する完全なコントロール

チャレンジ

  • 導入展開に技術的な専門知識が必要
  • 継続的なメンテナンス・アップデートが必要
  • 専門家サポートに制限あり
  • セキュリティの責任は自社負担
  • カスタムハードウェアの統合が必要な場合もある

ハイブリッドPOS――従来型と現代型の強みを融合

最適な活用場面:従来型のシステムから新型のシステムへ移行中の大手企業および事業者

安全性と柔軟性の両立を重視している企業にとって、

ハイブリッドPOSは最適な選択肢となります。ハイブリッドシステムは、クラウドの利便性とオンプレミスの信頼性を兼ね備えており、さらにオープンソースPOSならではの高いカスタマイズ性も実現します。

メリット

  • クラウドの利便性を活かしながら、オフラインでもバックアップ実行可能
  • ネットワーク接続が回復するとデータが自動同期
  • 移行中の事業者に最適
  • コストと機能性の両立

チャレンジ

  • 設定が複雑で保守性が低い
  • 一般的なクラウド型よりコストが高い
  • 管理に高度な専門知識を持つ技術者が必要
  • シンプルな業務には過剰な場合もある

比較表

種別最適な活用場面初期費用月額料金特徴拡張性インターネットの必要性メンテナンスの必要性
ターミナルPOS高取引量の小売業者、専用のレジスタンドが必要な事業者高取引量に対応する堅牢なハードウェア低(設定が固定)高(ハードウェア保全管理が必要)
セルフサービスキオスクPOSファストフード店(QSR)、小売店、映画館、空港、ホテル中~高作業量の軽減、注文額の増加中(チェーン展開に最適)中(定期的な保守点検が必要)
マルチチャネルPOSオンラインストアと実店舗で別々に販売を展開する事業者各チャネルの販売データを統合し、レポートとして可視化中(手動同期が必要)中(システム統合によって異なる)
オムニチャネルPOS全チャネルで一貫した顧客体験を提供したい事業者リアルタイムのデータ更新とシームレスな顧客体験
オープンソースPOS予算が厳しく技術が得意な事業者低~中カスタマイズ性が高いカスタム設定によって異なる
ハイブリッドPOS従来型のシステムから新型のシステムへ移行中の企業中~高クラウドとオンプレミスのハイブリッド構成で柔軟にカスタマイズ可能高(管理が難しい)中(オフラインで動作可能で、ネットワーク接続が回復すると自動同期)

特定ニーズに対応した業界特化型POS

各業界はまるでスポーツのように、それぞれ独自のルール、戦略、専用機器が必要です。では、これらの業界に最適なPOSシステムは何でしょうか?

その答えを、各業界別に対応したPOSシステムと機能から見ていきましょう。

小売

小売業では、実店舗とオンラインストアの在庫を一元管理し、お客様がどの販売チャネルでも在庫のある商品を購入できることが求められています。

たとえば、青いセーターがオンラインストアでは「在庫あり」と表示されているのに、実店舗では既に在庫切れになっています。それではお客様の不満を招いてしまうでしょう。

こうした状況を防ぐため、以下を実現するソリューションを考慮すべきです。

必要な機能

  • 全販売チャネルでのリアルタイム在庫管理
  • ECサイトとの連携
  • 顧客ロイヤルティプログラムの管理
  • 高度な分析・レポート作成機能
  • バーコード読み取りと商品管理

ご提案のソリューション:クラウドベースPOSシステムでは、運営するすべてのチャネルで在庫情報をリアルタイムで更新できます。また、大手チェーンには、ハイブリッドPOSシステムの導入を推奨します。

飲食店

飲食店では、オーダー対応の「正確性」と「速度」が成功の鍵となります。お客様を待たせる1分やオーダーミス1件でも、店舗の売上と評判に深刻な影響を与える可能性があります。

必要な機能

  • テーブル管理・予約管理システム
  • 注文管理用のキッチンディスプレイシステム(KDS)
  • 割勘・チップ管理
  • メニュー商品の編集
  • DoorDash、Uber Eatsなどのデリバリーサービスとの連携

これらはPOSシステムに求められる基本機能ですが、 飲食店の業態によって最適なソリューションは異なります。

ご提案のソリューション

  • ファストフード:セルフレジやインタラクティブ・キオスク、テーブルサービス用のモバイルPOS
  • ファインダイニング:テーブル上のタブレット端末と連携したクラウド型POS
  • カジュアルダイニング:QRコードでアクセスできるWeb型POS
  • フードトラック:モバイルPOS

サービス

ヘアサロン、スパ、修理店などのサービス業にとって、予約管理と顧客関係が非常に重要です。

ダブルブッキングや、お客様の好みをうっかり忘れてしまうだけで、長年築いてきた信頼が一瞬で揺らいでしまうこともあります。

必要な機能

  • 予約管理とスタッフ管理
  • お客様の個人情報とお気に入りの管理
  • サービスプランとメンバーシップの管理
  • スタッフ向けの作業管理
  • 商品・サービスの在庫管理

ご提案のソリューション:特定のニーズに対応するため、一般的な小売向けPOSではなく、各業種に特化したカスタマイズ可能なPOSシステムの導入を推奨します。

ホスピタリティ

ホスピタリティ業には、フロント、レストラン、スパ、ギフトショップなど、複数のサービスが含まれます。すべてのサービスが連携することで、お客様に一貫した体験と一括請求を提供することができます。

しかし、システムが分断されていると、決済が煩雑になり、チェックアウト時の混乱や不満を招くこともあります。

必要な機能

  • 部屋付けの計算
  • レストラン、スパ、ギフトショップなどのサービスの一元管理
  • 顧客情報の管理
  • 多言語・多通貨対応
  • ホテル管理システム(PMS)との連携

ご提案のソリューション

複雑なオペレーションに対応するには、セルフチェックアウトキオスクを備えたハイブリッドPOSが信頼性と効率性の両面で最適です。

一方、民泊などの小規模宿泊施設では、セルフチェックアウト端末と連携したクラウドベースPOS、またはWebベースのチェックアウトサービスを導入することで、運用コストを削減できます。

eコマース統合:オムニチャネルの活用

現在の購入者は、オンラインストア、実店舗、またはその両方で、商品の受け取りや返品方法を自由に選べるショッピング体験を求めています。しかし、適切なPOSシステムがないと、システム間で情報が分断され、顧客満足度が低下し、お客様が競合他社に流れてしまう可能性があります。

必要な機能

  • 在庫情報のリアルタイム同期
  • 顧客情報の一元管理
  • チャネル横断での販促キャンペーンと顧客ロイヤルティの管理
  • オンライン上で購入した商品を実店舗で受け取る(BOPIS)
  • チャネル横断の返品処理

ご提案のソリューション:強力なeコマース統合を備えたマルチチャネルPOSまたはオムニチャネルPOSを推奨します。

イベントストアとポップアップストア:柔軟性を重視

イベントストアとポップアップストアの展開では、ネットワークの不安定、電池確保の困難、短時間での設営撤去など、特有な課題を抱えています。さらに、すべての決済手段への対応も求められます。

必要な機能

  • バッテリー駆動での運用
  • オフライントランザクション処理
  • 短時間での設営撤去
  • 多様な決済手段への対応
  • 簡易在庫管理

ご提案のソリューション:オフライン対応のモバイルPOSを推奨します。

最適なPOSシステムの選び方

それらのPOSシステムの中から最適なものを選ぶためには、きちんとした手順で進めることが重要です。以下に、基本的なステップをご紹介します。

ステップ1:ビジネスニーズを特定する。

  • 現在および将来の店舗展開計画
  • 最大の業務上の課題
  • 技術能力
  • ネットワークの安定性と販売チャネル

ステップ2:総費用を見積もりする。初期費用だけではなく、総保有コストも検討・比較する必要があります。

ステップ3:機能の優先順位を決める。業務に不可欠な「必須機能」、業務を大きく効率化できる「推奨機能」と、あると便利な「任意機能」で分類します。

ステップ4:システムの連携性を確認する。既に導入している会計ソフトウェア、ECサイト、ビジネスツールなどとの連携性を確認します。

ステップ5:セキュリティを確認する。PCI DSS準拠、暗号化の基準、定期的なセキュリティアップデートの実施を確保します。

本記事は、皆様の意思決定に役立つ情報をお届けできたなら幸いです。今後は、POS選定のコツ、導入戦略、ベンダー評価のノウハウなど、さらに詳しい内容をお伝えしていきますので、ぜひご期待ください。

選定から成功へのステップ

ご紹介した11種類のPOSシステムから選ぶことは、あくまで初めてのステップです。何より大切なのは、特定のビジネスプロセスに応じてPOSシステムを効果的に統合し、最適化していくことです。

シンプルさを求める場合

  • モバイルPOSとクラウドベースPOSなら設置・導入が簡単
  • 多くのプロバイダーが基本的なトレーニングやサポートを提供
  • 主要機能から導入し、事業成長とともに機能拡張を実施可能

複雑なビジネス要件に対応できるシステムを求める場合

  • 業界に精通したPOSの専門家との相談をご検討
  • 特有のワークフローには、カスタム統合が必要になる場合もある
  • 専門的な導入により、最初から投資利益率(ROI)の最大化が期待できる

参考情報:カスタムソフトウェア市場は、2020年の6億2057万ドルから2025年には17億ドル以上に急増すると予測されています。

業界特化の視点:各業種は、それぞれの業界に合わせた専門知識とサポートが必要です。例えば、小売店は飲食店と異なる最適化が求められ、サービス業は一般的なソリューションでは対応しきれないスケジュール管理の要件があります。

最後に、POSシステムの選定は決済処理の課題を解決するだけでなく、皆様の事業成長、業務効率化、そして持続的な成功を支える基盤を築くことなのです。

VTIは特定のビジネスニーズに応じたPOSソリューションの提供を専門としています。POSシステムの選定・導入をご検討中の方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

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