5ヵ所の発電所の部品倉庫管理、データ同期を支えるWMS-X

7月 3, 2023

ここ数年、ベトナムにおいて、オートメーションのピラミッドの概念が徐々に製造企業に浸透してきます。しかし、どうやってオートメーションのピラミッドを導入するかを理解する企業はあまり多くありません。管理者がDX事業を推進するなかで、一番下の階層から展開するより(つまり工場活動を監視・追跡するための設備を設置すること)、一番上の階層から始める(つまりERPなどの管理システムを本部に導入すること)ことを選ぶきらいがあります。ピラミッドの原則に逆行すると、好ましくない結果が得られたのは必然です。本事例では、弊社のお客様は同様の問題に直面していました。

 

ERP倉庫システムの使用中に問題が生じる

弊社のお客様は子会社5社を有し、修理・保守を専門に行うベトナムの電力グループのベンダーです。当時、ERP(OracleのEBS)倉庫システムを利用しているが、様々な問題に遭遇しました。例えば、子会社間でマスターデータが統一されていない(同一の資料であるが各子会社でのコードや名称が異なる)ため、管理報告書で混乱が生じ、管理が困難になっていました。また、倉庫管理プロセスが標準化されていない他に、倉庫での作業が手動で実行され、システムにリアルタイムで反映されないため、データ入力に必要な時間や人手がかかるし、人的ミスを犯しやすかったです。さらに、親会社が在庫情報、資材や予備部品の使用状況を管理できないため、大量の時間がかかったり、損失が多く発生しました。

このように、お客様(つまり親会社)は5ヵ所の発電所の全体を把握しにくいし、倉庫の作業をリアルタイムで管理することができませんでした。これは浪費または損失額の増加の要因となりました。そういう問題を解決するために、お客様は子会社5社を含める企業に向けて、各会社の間のデータを同期化・標準化できる予備部品倉庫管理システムを求めていました。

 

VTIのソリューション:スマート倉庫管理システム(WMS-Xシステム)

弊社はお客様の問題に対して、リアルタイムデータの標準化・同期化するスマート倉庫管理システム(WMS-Xシステム)を提案しました。弊社のWMS-Xシステムは生産管理システム(MES-X)のモジュールの一つであり、倉庫業務を自動化・最適化するための優れた機能を持つシステムです。例として、複数の倉庫のデータを一元管理するため、管理者が可視化されたレポートを通じて、倉庫状況を俯瞰的に把握できることが挙げられます。それに、QRコードをはじめとするスキャン技術を活用することで、製品(部品や完成品など)がどこに納めてあるか、いつに入荷するか、製品に関する全ての情報をリアルタイムで掴むことができます。それにとどまらず、WMS-Xシステムはデータを分析した上で、倉庫のスペースまたはレイアウトを最適化するのに繋がります。特に、標準的な方法(Excel、API、Webサービスなど)によって他のソリューションと統合可能な機能を持っています。それは、得られたデータをお客様の既存システム(ERPシステム)に取り込まれて、そのシステムを強化するのに役立ちます。弊社の提案をお聞きになりました後、お客様はWMS-Xシステムを導入することを決めました。

 

部品管理の精度が97%に達する

WMS-Xシステムを導入した結果、原材料・部品・完成品を97%の精度でコントロールしたり、検品および手入力に必要な時間を83%削減したり、報告データのミスを85%減少したりします。管理者は子会社の出庫状況、入庫・在庫の状況、資材の使用状況をリアルタイムで管理できるし、WMS-Xと統合するEBS ERPシステムがデータを分析して、生産計画をより正確に作成することができました。

 

製造業界のDX推進をサポートするVTI

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